腹直筋離開とは|なかなか改善されない産後のぽっこりお腹の原因かも?
こんにちは、小田原市栄町 RS鍼灸整体院の高田です。
本日もブログをご覧いただき、ありがとうございます。
マタニティ整体や産後の整体についてブログ記事を書いていますが、記事の整理として過去の内容を読み返してみたところ
来院された妊婦さんや産後のママさん達には説明が必要なのでよく話すのですが、こちらではあまり取り上げたことがなかったものがありました。
本日はそれについてお伝えしたいと思います。
気になるそれとは・・・
『腹直筋離開』(フクチョクキンリカイ)です。
腹直筋離開とは
読んで字の如く、腹直筋が離れてしまうことを言います。
腹直筋とは、いわゆる「シックスパック」を作る6〜8個に割れている腹筋のことです。
妊娠中は妊娠週数が進むにつれてお腹は大きくなりますが、それに伴い腹直筋は縦に伸びようとします(およそ15㎝ほど)。しかし、上手く縦方向に伸びる事ができなかった場合には左右を分けている白線部分が横方向に伸びてしまい、左右の腹直筋が離れてしまいます。
妊娠中に姿勢が悪く猫背になっていたり、もともと腹筋群が弱い場合や出産回数が多いことなど、様々な要因が腹直筋に負担をかける原因となり、産後の女性の約4割が腹直筋離開を経験すると言われています。
ちなみに、妊娠・出産を経験した女性以外にも仕事などで腹直筋に繰り返し負荷がかかることが多い人や肥満などでも起こりますが、今回は割愛します。
産後の腹直筋離開の特徴として、以下のような症状が多く見られるのですが、当てはまる数が多ければ腹直筋離開の可能性があります。
- お腹に力が入らない
- 腹筋運動が全く出来なくなった
- お腹に違和感がある
- 産後しばらく経っているのにお腹がへこまない(3ヶ月以上)
- でべそが治らない
- 咳やくしゃみをするとお腹の真ん中が盛り上がる
- 産後に尿もれ・痔がなかなか改善しない
※下線が引いてあるものは当院で特に多くご相談いただくものです。
上記の項目チェックだけでなく
もっとわかりやすいチェック方法があります。
- 仰向けに寝て両膝を立てる
- 顎を引いて頭を持ち上げてお臍を覗き込む
- お臍の上下を指で触る
- 左右の腹直筋の溝に指が抵抗なく2本以上入る(腹直筋が離開している)
隙間を感じてそこに指が入っていく場合は、腹直筋が離開している可能性が高く、指が2本以上入る場合は特に高いです。
あまり強く指で押してしまうと痛みが伴いますので、無理なく軽い力で行ってくださいね。
腹直筋離開が引き起こすトラブル
この腹直筋離開ですが、実際には筋肉が切り裂けてしまっているわけではありませんのでこれによって腹直筋に痛みが生じることはあまりありません。(重度の場合を除く)
しかし、腹直筋は体の体幹部分において構造的にも機能的にもとても大きな役目を担っていますが、離開によって起こる機能の低下が様々なトラブルを引き起こす可能性がありますのでいくつかお伝えしたいと思います。
見た目の問題
離開した腹直筋には中央、特におへその上下部分に隙間が生じます。その隙間の影響で腹直筋が左右に広がってしまうため、お腹が膨らんで見えてしまいます。隙間の開き具合によってもお腹の広がり方が変わってきますが、産後のなかなか治らないぽっこりお腹にはこれが当てはまることが多いです。また、この隙間に腸などの内臓が挟まってしまうこともあり(臍ヘルニア)、その場合には医科への受診が必要になります。
腹部(コア)の弱さや不安定感
離開により腹部の筋力が弱くなると、体を支える力が弱くなってしまいます。腹直筋は体幹(コア)を形成する重要な筋肉の一部ですので、体幹部分の安定性・強度が低下し日常生活のパフォーマンスに悪影響を与えます。腹部の弱さは姿勢不良につながり肩こりや腰痛の原因にもなります。たまにしか行わない動作であれば特に問題ありませんが、産後は授乳や着替えなど、頻繁な抱っこによって体には負担がかかります。腹部の筋力が弱い状態ではその負担を更に強めてしまうことになりますの早期改善が必要です。
体の機能低下
腹直筋は日常生活で体の様々な働きに関与しています。腹直筋は腹圧にも関わる筋肉ですので、離開によって機能が低下してしまうと、腹圧のコントロールがうまく出来なくなってしまい咳などによる尿もれや排便時にうまく力が入らないなどの問題にもつながってしまいます。
また、体幹が使えないため全身の筋肉がうまく使えないので、安定性を欠くだけでなく代謝も落ちてしまいます。離開によって内臓を支える力も弱くなってしまい、内臓も下がってしまうため血行不良も起こします。血流も代謝も悪くなってしまうので産後の体重の戻りが悪くなったり、疲れが全然取れないということにつながります。
解決策は?
よく腹直筋離開は治るのか?というご質問をいただきますが、
腹直筋離開はほとんどが自然に治癒する場合が多いです。
しかし、産後2ヶ月以上経過しても離開が残っている場合には、何らかの原因によって腹直筋に負担がかかっているか、腹直筋が正しく使えていない可能性があります。
この場合には自然に戻ること難しく、特別なエクササイズや腹筋群の状態を整える必要があります。
自然に戻らない理由は、いくつか考えられますが
主に姿勢が悪い、妊娠時にダメージを負った筋肉の機能が低下したまま、ということが多く、この2つは改善の必要性が高いものです。
姿勢が悪い場合には、先にも述べた通り腹直筋に横方向に力が加わるため、左右に離れる方向に筋肉が伸びてしまい離開が発生してしまいます。反対に、横方向にかかる力を取り除けば離開の予防にも改善にもつながると言い換えることができます。
猫背が強かったり、産後もお腹を突き出す感じで立っていたり、そのような体勢でお子さんを抱っこしていたりすると、お腹が丸まって前にでてしまい、横方向の負荷がかかってしまうので、この負担を取り除くためにも姿勢を正すことがまずは重要になってきます。
続いて、筋肉の機能が低下したままの場合には
腹直筋だけでなく、体幹を構成している筋肉が妊娠・出産で負ったダメージから回復出来ていなく、機能的に働いていないことが非常に多いです。これは妊娠中に変化した重心バランスによるものが多いのですが、体幹がうまく使えないことは体の中心が機能しないことになりますので、体を支える力が弱いままになっています。支えが弱い状態で授乳や抱っこを繰り返すことは、回復に至らず負担が蓄積してしまいます。
また腹直筋離開を改善するには、腹筋運動を行い腹筋を強化すれば良いと考える方も多いのですが、強化する前にしっかりと腹直筋が縦方向に伸張できる状態にすることが大切です。
そうするためには、まずは体の中心である体幹部分の機能を適切な施術によって取り戻さなければなりません。その後に必要なエクササイズを行い、腹直筋に正しい運動刺激を入れていくことが効率的です。この場合のエクササイズは、よくイメージされる腹筋運動などではなく、腹式呼吸を使ったエクササイズになります。
腹直筋は腹筋運動によって負荷がかかるので、良かれと思って腹筋運動を頑張っても、正しく腹直筋が使えない状態では、満足に腹筋運動も出来ませんし、腹直筋の離開がより強くなってしまう恐れがありますので注意が必要です。
早期改善のために
腹直筋離開を改善するためには、まずはこの2つの要因を改善することが大切で、筋肉とその機能を正しく使える体に整えてからエクササイズを行うのが正しい順番で、効率的です。
繰り返しになりますが、腹直筋が正しく使えない状態でエクササイズを行なっても、なかなか効果は現れず、やり方が間違っていると悪化してしまう恐れもあります。
そうならないように、まずは腹直筋が正しい方向に収縮し、正しく使える状態に整えなくてはなりません。
正しく整える手段として、当院では骨盤軸整体を取り入れています。
施術はとてもシンプルで、妊婦さんでも受けられる安心・安全な施術となります。
妊娠・出産において衰えてしまった筋肉の機能回復や間違ってインプットされた重心バランスを取り戻すのにとても有効な方法です。
妊婦さんも安心して受けられるため、産後を見据えた産前ケアとして利用される方も多いです。
腹直筋離開がなかなか自然治癒しないでお困りの方は、そのままにしないで是非ご相談下さい。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(__)m
◆当院で感染症予防として以下の対策を行っております
・施術者の毎日の検温
・施術者のマスク着用
・施術者の施術毎の手洗い、うがい
・手指のアルコール消毒
・施術前後のベッド等のアルコール消毒
・スリッパの消毒
・手で触れられる場所や物の消毒
・常時換気
・空気清浄機の使用
・院内の加湿
皆様に安心して来院頂けるよう引き続き全力で取り組んでおります。
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